【横浜鶴見の相続不動産】相続税の歴史

不動産や現金、預金など様々な財産を相続することになったときは相続税が課されるのですが、不満に思う人も多いでしょう。
相続税の目的は富の再分配、格差の固定化防止などといわれていますが、歴史を見ると国家の思惑や社会の要請も反映されているのです。
相続税はどのように始まったのか、その歴史を解説します。
世界の相続税の始まりと日本での始まり
世界全体で見た場合の相続税の起源は驚くほど古く、古代エジプトや古代ローマの時代にまで遡るといわれているのです。 当時は、主に戦争の費用を調達するために遺産の数パーセントを徴収するという仕組みが一時的に導入されていました。
近代的な相続税の原型ができたのは17世紀から18世紀のことで、イギリスやフランスで国家財政の逼迫を補うことや貴族階級への富の集中を牽制するために整備されたのです。
一方、日本において相続税が初めて導入されたのは1905年(明治38年)のことで、当時は日露戦争の真っ只中だったので巨額の戦費を調達する必要に迫られていました。
戦費を調達するために政府は「非常特別税法」を制定し、相続税も非常特別税法の1つとして創設されたのです。
創設当初の目的は社会的な公平性の担保というよりも、純粋な戦費の調達という国家の非常事態を乗り切るという面が強いものとなっていました。
また、当時の日本は家の存続を重視する家督相続の時代であったため、直系卑属が家を継ぐ場合には税率が低く抑えられるなどの配慮もあったのです。
戦後の相続税の変化
戦後になると日本の相続税は大きな転換期を迎え、1950年のシャウプ勧告に基づいて税制の抜本的な改革が行われました。 従来の「家」単位の課税から「個人」単位の課税へとシフトし、財産を取得した人ごとに課税される現代の仕組みの土台が築かれたのです。
税制改革により、相続税の目的は戦費調達から格差の固定化を防ぎ社会の平等を図る富の再分配へと完全に様変わりしました。
現代の日本において、相続税は少子高齢化や経済格差の問題と絡み合いたびたび税制改正の対象となっているのです。
基礎控除の引き下げや最高税率の見直しなど、時代に合わせた税制とするための議論が今も続いています。
まとめ
相続税は古代エジプト、古代ローマの頃から戦争費用を調達するための手段として導入され、ヨーロッパでは17世紀頃に富の集中を防ぎ国庫を補うために整備されたのです。 日本では1905年に戦費調達のための特別税制として導入され、当時の家族制度に配慮して直系卑属が家を継ぐ際は税率が低く抑えられるなどの設計もされていました。 1950年には現代の仕組みの土台が築かれ、富の再分配を目的として時代に合わせ改正されているのです。

